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保険の種類

【分類】

 

保険は、いろいろな観点から分類することができます。以下に例をあげてみましょう。

 

 

① 公保険と私保険

 

国や地方自治体などの政府が運営する公営保険と民間会社が運営する私営保険(民営保険)に分類することができます。公営保険には社会政策ないし社会福祉としての保険である社会保険と、経済政策としての保険である産業保険があります。

 

公営保険

 

社会保険

 

 

健康保険、雇用保険(失業保険)、厚生年金保険、労働者災害補償保険など

 

産業保険

 

 

森林火災保険(森林保険)、中小企業信用保険、輸出保険など

 

 

私営保険は、主に生命保険と損害保険を扱い、関係者の純然たる私経済的見地から運営される保険ですので、公共団体からの財政的補助・助成は予定されず、また、いわゆる加入強制のようなものもありません。

 

 

② 任意保険と強制保険

 

保険契約者が任意に加入する「任意保険」と、加入が義務づけられる「強制保険」とで分類することができます。例えば、自動車保険の場合、法律で加入が義務づけられている自動車損害賠償責任保険と、任意で加入する一般の自動車保険があります。任意保険は強制保険だけでは必要な補償額をまかなえない場合や強制保険では補償されない損害に備えて加入するものです。

 

 

③ 物保険と人保険 

 

保険事故発生の客体を物と人とで分類することができます。すなわち、人の生死傷病など人体について生ずる事故を保険事故とする人保険と、物についての滅失・毀損を保険事故とする物保険です。人保険には、生命保険、疾病保険、障害保険などがあります。また、物保険には、船舶保険、積荷保険、火災保険、運送保険、盗難保険、航空保険、自動車保険、賠償責任保険、動産総合保険、信用保険、保証保険などがあります。

 

 

④ 損害保険と生命保険 

 

日本で保険を販売する保険会社は保険業法により、生命保険業免許を受けた生命保険会社、損害保険業免許を受けた損害保険会社、外国保険業者のうち内閣総理大臣の免許を受けた外国保険会社に分類することができます。なお、新・保険業法では、生命保険会社と損害保険会社の両者が、ともに扱うことのできる第三分野保険もあります。これは、生命保険分野・損害保険分野の両者にまたがる保険で、医療保険、介護保険、がん保険などがこれにあたります。

 

 

⑤ 企業保険と家計保険 

 

企業に関わる保険と個人の家計に関わる保険で分類することができます。企業保険は、主として企業が企業経済の不安に対処するためにかける保険をいい、海上保険、企業用の建物や機械の火災保険などはこれにあたります。また、家計保険は家計の不安に対処するためにかける保険であり、生命保険、一般家庭の住宅や家財道具の火災保険などはこれにあたります。

 

 

 

【主な私営保険商品】

 

 

生命保険(生保:第一分野

 

・終身保険

・養老保険

・個人年金保険

・定期保険

・生存保険

 

損害保険(損保:第二分野)

・火災保険

・住宅総合保険

・地震保険

・普通火災保険

・店舗総合保険

・団地保険

・海上保険

・自動車保険

・所得補償保険

・賠償責任保険

・個人賠償責任保険

・企業賠償責任保険

・専門職業人賠償責任保険

・瑕疵保証責任保険

・船客傷害賠償責任保険

・傷害保険

 

第三分野保険(傷害疾病定額保険)(生保、損保

 

・医療保険

・疾病保険・がん保険その他の三大生活習慣病保険

・介護保険

 

 

【代表的な保険の種類と特徴】

 

 

① 生命保険

 

生命保険とは、人間の生命や傷病にかかわる損失を保障する保険で、日本では生命保険会社がこれを行っています。生命保険は、一般に年齢とともに病気や死亡の危険が高まりますが、統計に基づいて、年齢ごとの死亡率に応じた保険料を設定し、保険会社が受け取る保険料と保険会社によって支払われる保険金が均衡する仕組みになっています。また、生命保険は大きく分けて3つの形があります。それぞれの特徴を知ることで、ご自分に必要な保障を備えることができます。

 

 

a)    死亡保険

 

死亡や高度障害状態となった場合のみ、保険金が支払われます。一生涯の保障をする終身保険、保険期間を定めている定期保険、この二つを組合わせたものが定期付終身保険などがあります。 

 

b)    生存保険

 

契約してから満期まで、生存していた場合のみ保険金が支払われます。このタイプには、個人年金保険やこども保険があります。実際に販売されているものは、死亡した場合にも給付金が受け取れるようになっています。

 

c)    生死混合保険

 

死亡保険と生存保険とを組み合わせたものです。保険期間の途中で死亡または高度障害になったときや、満期まで生存していた場合に保険金が支払われます。

 

 

 

② 医療保険

 

以前は、入院を保障する医療保障は死亡保険の特約として存在していましたが、平成に入り、医療保険として単体でも売られるようになりました。これを第三分野といいます。医療保険は、病気やけがで入院する必要が生じたときなどに、幅広く保障してくれる保険です。

 

A)    保障期間

 

保障期間には、定期と終身があります。終身は長期間の備えとして安心でき、人気があります。保障期間が決まっている保険は、期間が満了しても自動的に更新されますが、保険料は更新の都度変わるので注意が必要です。また、保障期間が何歳までとなっている保険は、その年齢に達したら保障は終了します。

B)    保障内容

 

医療保険の主な保障は入院給付保障と手術給付保障の2つです。入院給付保障は、保障対象が入院をした時に給付金を受け取ることができます。例えば入院給付金日額5,000円で60日間入院(保障範囲内)すると、30万円受取れます。

 

保障範囲には、60日型、120日型、180日型など様々なタイプがあり、その日数を超えた分に関しては給付金は出ません。また、入退院を繰り返した場合は、前回の入院から一定期間あかないと保障の対象にならないという免責事項があり、再入院の給付金を受け取れないこともあります。手術給付保障は、保障対象が手術をした時に給付金を受け取ることができます。手術給付金は、入院日額の10倍・20倍・40倍というように手術の種類によって倍率を決めています。

 

その他の保障としては、女性疾病や成人病、先進医療、通院等の特約があるので、必要に応じて付け加えていきます。用意されている特約は医療保険によって異なります。

 

C)    貯蓄性

 

医療保険には、掛け捨てタイプと貯蓄性があるタイプに分けられます。保険料は貯蓄性があるタイプの方が高く設定されています。ただし、貯蓄性タイプと言っても、支払った保険料を上回るようなことはほとんどありませんので、誤解しないよう注意が必要です。また、途中で解約してしまえば、当然そこで保障はなくなってしまいます。

 

他にも、「無事故ボーナス」と言って、5年とか10年という間に入院請求がなければ、祝い金(ボーナス)が受取れるタイプのものもありますが、その分の保険料が上乗せられている点を理解した上で加入を検討されるのがいいでしょう。

 

D)    その他

 

医療保険の仲間として最近は、「がん保険」「生活習慣病保険」「七大生活習慣病入院保険」など、特定の疾病に手厚くなっている入院保険もあります。

 

 

 

③ 火災保険

 

火災保険とは、火災等を原因とする建物や家財等の損害を補償する保険です。保険の種類によって補償の範囲は異なり、火災保険の種類によっては、強風や雹、雪による損害が補償されたり、洪水などによる損害が補償される商品もあります。ただし、一定条件以上でないと補償が受けられなかったり、支払われる保険金に限定額が設定されているケースもあったりするので注意しましょう。

 

保険料に関しては、建物の所在地や構造、用途などによって異なり、保険金額については建物の時価にするか再調達価格にするかを選択することもできます。また、住宅用の火災保険の場合、火災保険は建物と家財とそれぞれに契約することが必要です。高価な貴金属や宝石、美術品などは、申込みの際に明記しないと補償の対象とならないケースがあるので注意しましょう。なお、地震や噴火、津波などによる火災は、基本的に補償されません。これらは火災保険とセットで保険契約しないと補償されません。

 

火災保険には大きく分けて補償型(掛け捨て)と積立型(満期返戻金がある)の2つのタイプがあります。

 

 

代表的な補償型保険

 

 

 

住宅火災保険

 

居住用建物及び収容される家財に対し、火災、落雷、爆発、風災、ひょう災、雪災などに対して損害保険金が支払われます。また、これらに伴って生じる臨時費用や失火見舞いなども補償されます。

 

 

 

住宅総合保険

 

住宅火災保険よりも範囲が広く、居住用建物及び収容される家財に対し、建物外部からの物体の落下や衝突、土砂崩れ、水災などまで補償します。

 

 

 

普通火災保険

 

併用住宅、事務所、倉庫、店舗、工場などの建物とそれに収容されている動産が対し、住宅火災保険とほぼ同じような内容の損害に備える保険です。

 

 

 

店舗総合保険

 

店舗や店舗兼併用住宅、事務所などの建物とそれに収容されている動産が対し、補償内容は住宅総合保険とほぼ同じです。

 

 

 

団地保険

 

鉄筋コンクリート造りの団地・マンションを対し、建物の修理費用、交通傷害、団地構内での傷害などを補償します。補償内容は住宅総合保険とほぼ同じです。

 

 

 

 

地震保険

 

地震保険の対象となるのは、居住用建物及び収容されている家財に対し、地震・噴火・津波による損害を補償します。損害の程度は全損・半損・一部損の3段階にわけて判断し、建物、家財それぞれに上限があります。また、地震保険は単独では契約することができず火災保険に付帯する形で契約します。

 

 

 

 

 

代表的な積立型保険

 

 

長期総合保険

 

満期保険金が支払われるタイプの火災保険で、一般的に満期保険金は保険金額の10%に設定されています。保険期間は3510年の中から選択し、補償内容は各保険会社により様々です。

 

 

 

積立生活総合保険

 

満期保険金が支払われるタイプの火災保険で、満期保険金割合も5%以上で任意に設定できます。保険期間は3510年の中から選択し、補償内容は住宅総合保険・店舗総合保険とほぼ同じです。

 

 

 

積立マンション保険

 

分譲マンションの管理組合を対象とした積立型火災保険です。マンションの「共用部分」の補償と修繕費の積立を兼ね備えています。

 

 

 

 

 

④ 自動車保険

 

自動車を保険の対象とし、その所有、使用、管理に関連して生じた損害を補償する保険を言います。日本では全ての自動車の所有者に自賠責保険への加入が義務付けられていますが、これは最低限の補償しか用意されていません。そこで不足分を補うための補償として、任意保険があります。

 

自賠責保険は対人賠償責任だけを対象としているのに対し、任意自動車保険には、担保する危険の性格に応じて、次の6種類の担保種目があります。

 

a) 対人賠償保険 

 

自動車の所有・使用・管理に起因する人身事故によって、被保険者が法律上の損害賠償責任を負担することで被る損害を填補します。この場合、自賠責保険で支払われる金額を超える部分を填補することになります。

 

b) 自損事故保険 

 

自動車の運行に起因する事故により被保険者が死亡または負傷した場合で、その損害について自賠法3条に基づく損害賠償請求権が発生しないときに、保険金が支払われます。

 

C) 無保険者傷害保険 

 

自動車同士の接触事故で被害を被り、相手の自動車に対人賠償保険がついていないとき、対人賠償保険の保険金額の範囲内で被保険者に填補します。

 

d) 対物賠償保険 

 

自動車の所有・使用・管理に起因する対物事故により、被保険者が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害を填補します。

 

e) 搭乗者傷害保険 

 

被保険自動車に搭乗中の被保険者が、被保険自動車の運行に起因する事故により身体に傷害を被ったときに保険金が支払われます。

 

F) 車両保険

 

衝突、接触、火災、盗難など偶然の事故によって被保険者の自動車の車体に生じた場合、損害を填補する保険です。